【インドコーヒー農園訪問記 🇮🇳 Vol.2】栽培から一杯のカップまで。自ら構築する一貫したバリューチェーン。 サンダルカッド農園
カルナータカ州、インド最大のコーヒー産地であるコダグ(クールグ)地方。
その中心街マディケリ近郊で、170年・7世代にわたり続くのが「Sandalkad Estate(サンダルカッド農園)」です。
シルバーオークが作る高い天蓋の下、S795やS9、そしてゲイシャなどの品種が、カルダモンやペッパー、ワイルドフィグと共に混植され、豊かなアグロフォレストリーが実践されていました。
このエリアには、アレクサンダー大王の末裔という説も持つ「コダヴァ族」の人々が暮らし、独自の文化圏を形成しています。
インドでは銃の所持が厳しく規制されていますが、彼らは歴史的な背景から例外的に許可されているとのこと。
高原の街マディケリに近いこの農園は、山奥のバルマアディ農園に比べるとアクセスが良く、ワーカーさんも集まりやすい場所とのことでした。
↓こちらはカルダモン。カルダモンってショウガ科なんですね。地面近くに小さな実をいくつもつけていました。
↓インドコサイチョウが枝にとまっています。
↓大きなロブスタの木陰で
↓農園内のウェットミル
夕方18時前。
収穫を終えたピッカーさんたちを乗せたトラックが続々と戻ってくると、ウェットミル前のパティオが一気に慌ただしくなります。
チェリーはパティオでの一次選別後、すぐさまウェットミルに運び込まれ、コモディティとスペシャルティが明確に異なるラインで処理が進められていました。
大量のコモディティが深いコンクリート槽から大きなパルパーへ勢いよく流されていく一方で、スペシャルティは小振りなパルパーを使い、ワーカーさんの手作業で少しずつ処理されます。
収穫期の作業は深夜まで及ぶそうで、日勤と夜勤の交代制で動く現場には、大規模農園ならではの活気がありました。
今回は、Kaapi & CultureのViggnesh氏による、日本から取り寄せた米麹パウダーを使った発酵プロセスもお手伝い。
アフリカンベッドに広げた完熟チェリーに米麹をふりかけ、手で撹拌してからビニールシートを被せて保温。
27℃前後で発酵を促すこの手法から、どのような風味が生まれるのかが楽しみです。
オーナーのShamveel氏が進める、栽培から焙煎、さらにはレストランや宿泊施設までを自らコントロールする「Seed to Cup」の取り組み。 7代目として、従来のバルク供給から自社独自のバリューチェーン構築へと舵を切るその姿勢に、インドのスペシャルティコーヒーが持つ可能性の大きさと勢いを感じました。
次回、Vol.3 は、チクマガルールのラトナギリ農園(Pear Mountain Estate)です。
お楽しみに!